目次
- ビジネスにおける「英語力」の需要
- 外資系企業で必要な英語力(業界・職種別)
- 外資系企業で英語を使う場面は?
- 英語力の向上に役立つ資格試験
- 英語業務で求められるTOEIC® L&Rは605~805点
- 外資系企業に就職・転職するための英語の学習方法
- 重要なのは「英語力」よりも「コミュニケーション力」
- 外資系企業に転職するための英語対策
- 外資系企業に入社した後も英語のスキルアップは重要
- よくある質問
- まとめ
外資系企業への転職を目指す中で、どのくらい英語力が必要か疑問に思う人は多いのではないでしょうか。業種や職種によって異なりますが、一般的に英語業務で求められるTOEICの点数は730点以上が目安です。
本記事では、外資系企業で必要な英語力の目安や英語力の向上に役立つ資格試験などを解説します。
ビジネスにおける「英語力」の需要
近年、企業のグローバル化や海外事業の拡大が進む中で、英語力の重要性はますます高まっています。特に外資系企業では、社内や海外本社とのコミュニケーションにおいて日常的に英語を使用するため、高い語学力が必要です。
また、外資系企業に限らず、少子高齢化による労働人口の減少を背景に海外人材の採用が進んでおり、社内で英語を使う場面が増えているのが現状です。
外資系企業のイメージをより深めたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:外資系企業ってどんな感じ?転職するメリットや実態を徹底解説
外資系企業で必要な英語力(業界・職種別)
外資系企業には、海外企業の日本支社や海外企業に買収された日本企業などが含まれます。いずれにしても日本に設立された企業のため、日本での事業基盤が確立されている場合は日本語のみで対応できる場面も少なくありません。しかし、海外の企業によって運営されているため、社内や海外本社とのやり取りには英語力が求められます。クライアントも日本企業のほか、外資系の場合もあります。
英語力は、業界や職種によって使用頻度や求められるレベルに差があります。役職クラスになると高いレベルの英語力が必要です。
業界別の英語レベル
外資系企業における英語レベルは、業界によって異なります。業界ごとに、どのような英語力が必要とされるのかを見ていきましょう。5段階の★で英語レベルを表していますが、企業によって異なることもあるため、あくまで目安として参考にしてください。
コンサル業界(英語レベル:★★★★)
外資系コンサル業界はクライアント企業の課題解決のため、世界レベルの最先端技術や考えを活用し、企業戦略を提案します。クライアントが外資系の場合は、英語での資料作成やプレゼンなど英語を使うケースが多くあります。海外案件に関わる場合は、現地チームとの連携もすべて英語になるため、流暢に扱えるレベルが必要です。
関連記事:外資系コンサルとは?主要企業や年収、仕事内容、向いてる人を解説
金融業界(英語レベル:★★★★★)
外資系金融業界は、投資や資産運用のアドバイス、保険商品の販売などを行います。自社データや商品を英語で理解しなければなりません。特にクライアントが外資系の場合は、商談や資料作成、メールのやり取りなどの業務があり、専門用語の英語を使いこなせる力が求められます。
関連記事:外資系金融の特徴とは?求められるスキルについても徹底解説
メーカー(英語レベル:★★)
外資系メーカーは、海外で開発された日用品やブランド品、法人向けの医療機器やIT製品などを、日本国内用にカスタマイズしたうえで販売します。英語で書かれた仕様書や技術文書を読んで理解できるリーディング力が必要です。海外製品のため営業では国内のクライアントを担当することが多く、英語の会話力は日常会話レベルでも問題ないケースが一般的です。
製薬・医療業界(英語レベル:★★★★)
外資系の製薬・医療業界は、新薬の研究や開発、販売を担います。他の業種では海外で開発されたものを日本国内で売ることがメインになりますが、製薬・医療業界では研究や開発も海外と共同して行われるのが特徴です。医療機器のマニュアルや薬剤の副作用に関する情報などの正確な読解力のほか、海外の研究機関との連携においては、専門的な議論やプレゼンテーションを英語で行う力が重要です。
職種別の英語レベル
英語力の必要レベルは職種によっても異なります。昇進するほど英語での会議やプレゼンが増えるため、総合的なビジネス英語力が必要です。職種別の英語力を解説します。
ITエンジニア(英語レベル:★★★)
外資系のITエンジニアは、海外で開発されたIT製品を実装し、運用するのが主な仕事です。最新の技術情報やプログラミング言語など、専門用語の英語を理解できると業務がスムーズになります。技術面が重視されるため、会話は日常会話レベルの英語力で問題ありません。
コンサルタント(英語レベル:★★★★)
コンサルタントはクライアント企業から課題を引き出し、それに対する解決策を提案します。外資系のクライアントの場合は、対話ベースのみでなく、資料作成も英語で行うことが多く、総合的に高度な英語力が求められます。
アナリスト/リサーチ(英語レベル:★★★★★)
アナリストやリサーチ職は、投資や証券など金融業界での活躍が多い職種で、市場動向などのデータを分析しクライアント企業に戦略を提案します。論理的思考力も重要ですが、クライアントが外資系の場合は分析結果のレポート作成やプレゼンテーションなどにおいて英語力も必要です。専門用語の理解はもちろん、複雑な内容を平易に伝えるスキルも求められます。
経理・会計・財務(英語レベル:★★★)
経理・会計・財務の職種では、決算報告や請求書の管理、事業計画に基づいた資金調達などを行います。社内でのやり取りやレポート作成、会議などで英語力が求められます。マネジメント層になると、投資家向けの資料の作成や海外本社との交渉など、英語力がさらに求められる場面が増えます。
営業(英語レベル:★★)
営業は自社製品などを販売するのが主な業務です。クライアントが国内企業の場合は、高い英語力は求められません。マネージャー職になると、多国籍の営業チームをまとめたり会議に出たりする必要があるため、英語力が必要になります。
マーケティング・人事(英語レベル:★★★)
マーケティング・人事は、自社のビジネス目標を達成するために適した人材を探し出したり、社員のキャリアアップの機会を提供したりするのが役割です。海外拠点の人材採用や労務管理、研修プログラムの設計において、英語の理解と発信が欠かせません。多文化の社員と円滑にコミュニケーションを取るために、語学力だけでなく異文化理解も重要です。
物流・サプライチェーン(英語レベル:★★★)
物流・サプライチェーンは、原材料の仕入れから消費者に商品を届けるまでの流れを最適化するのが役割です。サービス用部材の供給や在庫管理、納期管理などが業務としてあります。海外ベンダーとの価格交渉、輸出入に関する英文書類の作成・確認、物流パートナーとのやり取りで英語を使います。国内での交渉の場合は、日常会話レベルの英語力で問題ありません。
外資系企業で英語を使う場面は?
外資系企業で働くと、業務のさまざまな場面で英語を使う機会があります。実際の業務でどのような英語力が求められるのか、シーン別に紹介します。
挨拶・日常会話
外資系企業において口頭でのやり取りとしてもっとも多いのが、同僚や上司との挨拶や雑談などの日常会話です。外資系は多国籍な社員がそろい、社内の公用語が英語であるところもあります。日常会話は仕事の枠を超えて多様なテーマが登場するため、相手の話題に柔軟に対応する力が必要です。流暢さよりも相手の話を理解し、簡潔に返答できる力が求められます。
メール
社内の業務連絡や外資系のクライアントと日程調整などをする際に、英語でのメールのやり取りが発生します。相手の意図を正確に読み取るリーディングスキルと、自分の考えや依頼事項を簡潔かつ論理的に伝えるライティングスキルが必要です。外資系企業特有のビジネスマナーやカルチャーにも配慮することも大切です。
社内資料や社内ツール
外資系企業では、業務に使用する社内資料やツールの多くが英語です。内容を正しく読み解くためには、高いリーディングスキルが欠かせません。特にIT系職種や専門職では、業界特有の専門用語や略語が頻出するため、英語での専門知識も必要です。
会議・ディスカッション・議事録
外資系企業の社内会議では、英語によるディスカッションが行われます。専門用語や略語などの業界用語を聞き取り、会話の文脈を理解したうえで、適切なタイミングで自分の意見や考えを述べることが求められます。議事録の作成を任されることもあり、その際にはライティング力と要点を正確にまとめる力が問われます。
資料作成・プレゼンテーション
外資系企業での業務においては、報告書や提案書、戦略資料などを英語で作成する機会があります。資料作成では、読み手が一目で内容を理解できるよう、構成をシンプルにまとめることが重要です。また、プレゼンテーションでは、相手の関心を引きつける表現力や説得力のある英語表現が求められます。プレゼン中に行われる質疑応答に冷静に対応する力も不可欠です。
電話対応
電話での会話は、相手の表情が見えない分、リスニング力とスピーキング力がより試されます。特に海外の関係者との電話では、要点を簡潔に伝える力と、相手の話を聞き取る力が重要です。英語が使われる地域によっては、特有なアクセントに慣れる必要もあるでしょう。
英語力の向上に役立つ資格試験
外資系企業で求められる英語力を身につけるためには、目的に合った資格試験の活用が効果的です。英語力の向上に役立つ資格試験を紹介します。
TOEIC®
TOEICとは、日常会話やビジネスシーンにおける英語のコミュニケーション能力を測定する世界共通の試験です。試験結果は合否ではなくスコアで発表されるため、自分の英語力を把握しやすいのが特徴です。
「聞く・読む」能力を測るTOEIC® Listening & Reading Testや、「話す・書く」能力を測るTOEIC® Speaking & Writing Testsなどがあります。
TOEFL®
TOEFL iBTは、学術的な英語コミュニケーション能力を測定する試験です。リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4技能をバランスよく測定できるため、実践的な英語力の証明として有効です。
2025年5月30日からは自宅受験の手続きがしやすくなり、2026年1月からは国際基準に沿ったわかりやすいスコアが表示されるなど、学習者のニーズに応えています。
IELTS™
IELTSは、イギリスやオーストラリアなどの英語圏への留学の際に主に使用される試験です。近年は日本国内でも大学入試やビジネスパーソンの英語力評価の手段として注目されています。測定対象は、リーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの4技能です。IELTS Academicはリモートでも受験できます。
英検(実用英語技能検定)
英検は、日本国内で実施される英語資格試験です。1級から5級までに分かれており、それぞれのレベルに応じてリーディング・リスニング・スピーキング・ライティングの技能を測定します。
就職での活用に適しているのは2級以上です。TOEICやTOEFL、IELTSではスコアの有効期限が2年と定められていますが、英検は有効期限がないため、一度取得すれば生涯有効な資格として提示できる点も大きなメリットです。
高い英語力と専門性が必要な国際資格
英語を使った専門性の高い職種を目指す場合には、国際的な資格の取得も有効です。たとえば、海外MBA、USCPA(米国公認会計士)、CITLS(国際貿易資格)、CFA(CFA協会認定証券アナリスト)などが挙げられます。
これらの資格は専門知識を英語で理解することが求められます。資格取得を通じて、国際ビジネスで通用する英語力も同時に身につけられる点が大きな魅力です。
英語業務で求められるTOEIC® L&Rは605~805点
企業が海外部門に期待しているスコアは、TOEIC L&Rでは605~805点です。730点以上あれば、どのような状況でも英語を使うのに困らないレベルとされています。メールのやり取りや会議参加など、基本的なビジネスコミュニケーションを問題なく行えるレベルといえるでしょう。
2023年度の社会人スコアの平均は639点でしたので、730点はそれよりも高い基準です。業界や職種、役職によってはさらに高い英語力が必要になる場合もあります。
参考元:【公式】TOEIC Program|IIBC、TOEIC Program DAA2024
海外勤務に必要なTOEIC® L&Rの基準は860点以上
海外勤務を目指す場合は、TOEIC L&R860点以上が目安です。860点以上は、ノンネイティブとして十分なコミュニケーションがとれるとされています。日常会話だけでなく、専門的な内容の議論やプレゼンテーション、現地スタッフとの円滑な連携や上司・取引先との交渉も英語でこなせると考えられます。
ビジネスではスピーキングやライティングでの英語力も問われるため、TOEIC S&Wでレベルを証明するのもよいでしょう。また、海外ではTOEICよりもIELTSやTOEFLのほうが認知されている場合もあります。TOEIC L&Rの860点以上は、IELTSなら6.5以上、TOEFL iBTなら80点以上が目安です。
外資系企業に就職・転職するための英語の学習方法
外資系企業に就職・転職するためにおすすめの学習方法について紹介します。
英語の基礎文法を復習する
外資系企業で働くうえで、まず土台となるのが英語の文法です。文法が曖昧なままだと、メールやチャット、会議で誤解を招く原因となります。中学・高校レベルの英文法を復習することで、基本的な構文や時制、助動詞などの使い方を正確に理解できるようになります。
独学で学ぶ場合は、文法書を1冊選んで繰り返し解き直す方法が効果的です。また、YouTubeやオンライン講座などでも初級~中級の英文法講座が豊富に公開されています。英語に苦手意識がある方も、まずは基礎の確認から始めましょう。
英会話レッスンや語学アプリでスピーキングの練習をする
英会話レッスンは、講師と実際に英語で会話をすることができ、実践力をつけるのにぴったりです。オンライン英会話であれば、時間や場所に縛られず学習を続けられるため、忙しいビジネスパーソンにも適しています。さらに手軽なのが語学アプリです。AI技術により会話練習できるものも登場しました。英会話レッスンを始める前に、英語を声に出す練習としてはよいでしょう。
会議や電話などで使うビジネス英語の定型文を覚える
ビジネスシーンでは、よく使われる英語表現をあらかじめ覚えておくと、実際の業務での対応がスムーズになります。たとえば、会議の冒頭での挨拶や、発言を促す表現、電話での「少々お待ちください」「折り返します」といった決まり文句です。ビジネス英語に特化した書籍やアプリを活用し、シーン別に使えるフレーズをストックしておくと安心です。
業界や職種に必要な専門用語に関する英単語を覚える
外資系企業では、一般的な英語力に加えて、業界や職種に特化した専門用語の理解が求められます。まずは英語ニュースサイトや業界誌、公式ドキュメントから自分の業務に関連する英単語をリストアップし、意味と使い方を確認しましょう。
業務報告や提案内容を英語で説明する練習をする
外資系企業では、英語で業務報告や提案などをする機会があります。社内プレゼンやクライアント対応、上司への報告などに対応できるよう、自分の業務内容を英語で説明したり、過去のプロジェクトを要約したりする練習が効果的です。結論ファーストを心がけましょう。
重要なのは「英語力」よりも「コミュニケーション力」
外資系企業で活躍するために重要なのは、英語力そのものよりも「伝える力」と「理解する姿勢」です。たとえ英語が流暢でなくても、相手の話を真剣に聞き、意図をくみ取り、必要に応じて質問を重ねることで、より深い信頼関係を築けます。
ビジネスの現場では単なる情報のやり取りにとどまらず、自分の意見や提案を求められる場面も多くあります。そのため、英語力以上に、相手と意思疎通を図る積極性や、自分の意見をしっかり持つことが大切です。
間違えたらどうしようと不安に思うよりも、自分から積極的に話しかけたり質問したりする姿勢が、結果として英語力の向上にもつながります。自分が外資系企業に向いているかどうかは、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:外資系企業に向いてる人とは?特徴や適性診断、評価されるコツを解説
外資系企業に転職するための英語対策
外資系企業に転職するための英語対策について紹介します。
英語履歴書(CV)を準備する
外資系企業への応募には、英語で作成した履歴書(CV)が必要です。日本の形式とは異なり、履歴書と職務経歴書がひとつにまとまったものになります。一般的なCVのフォーマットに合わせて、実績やスキルを明確に記載しましょう。担当したプロジェクトの成果や数字で示せる実績などを簡潔にまとめると、説得力が増します。
英語表現に不安がある場合は、ネイティブの添削を受けたり転職エージェントを活用したりするのもおすすめです。英文履歴書の書き方については、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:英文履歴書(英文レジュメ・CV)とは?書き方をテンプレート付きで紹介
英語面接の対策や練習を行う
英語面接では、自己紹介や志望動機に加え、これまでの業務経験や困難をどう乗り越えたかなどが問われることが一般的です。質問に答えられるように、想定問答を事前に準備し、繰り返し練習しておくとよいでしょう。
自信を持って話すためには、内容を丸暗記するよりも、自分の言葉で伝える練習を重ねることが大切です。オンライン英会話や模擬面接サービスを活用すれば、実践的な練習ができます。英語面接の対策については、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:英語面接の対策|よく聞かれる質問と回答例、練習方法を紹介
英語ができない場合は専門性や実務経験をアピール
英語力に自信がない場合でも、業務に関する高い専門性や豊富な実務経験があれば、採用される可能性は十分にあります。外資系企業では即戦力となるスキルや成果を重視する傾向があります。また、すべての外資系企業で高度な英語が必要なわけではなく、業務内容によって異なります。自分の英語力と業務内容が合っているか確認したうえで、自分の強みを明確に伝えることが重要です。
外資系企業の転職に強いエージェントに相談する
英語力や企業との相性に不安がある場合は、外資系企業に特化した転職エージェントを活用するとよいでしょう。英語面接の対策や英文履歴書の添削サポートを受けたり、英語力に適した応募先を紹介してもらえたりすることができます。自分の市場価値がわかり、キャリアを見直す機会にもなります。特に初めて外資系への転職を考えている方にとって、エージェントは心強い味方となるでしょう。
外資系企業に入社した後も英語のスキルアップは重要
外資系企業では、入社後も継続的に英語力を高める必要があります。職位が上がるにつれて、本社や上層部とのやり取り、戦略会議での発言、報告資料の作成など、高度な英語力が求められる場面が増えていきます。
また、外資系企業は部署異動や配置転換が頻繁に行われる傾向があり、外国人が直属の上司になるケースも珍しくありません。そのため、英語でのコミュニケーションに不自由があると、業務遂行だけでなく人間関係にも支障が出るおそれがあります。
昇進・昇格においても英語力は重要な評価項目となるため、語学力の不足がキャリアの足かせとなることもあります。入社後も日々の業務を通じて英語スキルを磨き続けることが、長期的なキャリア形成には欠かせません。
よくある質問
外資系企業に関するよくある質問を紹介します。
外資系企業の転職面接は全て英語で行われる?
外資系企業の転職面接が全て英語で実施されるとは限りません。業務内容が日本国内のクラインアント企業対応に限られている場合や、日本語のみで完結する業務では、選考も日本語中心で進められることが一般的です。
一方で、本社とのやり取りが必要な場合や、海外の取引先・クライアントとのコミュニケーションが業務に含まれる職種では、面接に英語が用いられることも少なくありません。外資系企業を目指す際は、基本的な自己紹介や履歴書の説明などを英語で準備しておくと安心です。
英語ができなくても外資系企業に転職できる?
英語が得意でなくても、外資系企業に転職することは不可能ではありません。実際、日本国内のクライアント企業対応を中心とする職種は、業務上で高度な英語力をあまり必要としません。
しかし、多国籍の社内では英語を使う機会が毎日のようにあるため、英語ができる方が転職活動に有利です。また、キャリアを積んでいくうちに海外と関わる部門や管理職を目指したいと思うようになるかもしれません。その場合は、、英語での高度なコミュニケーション力が必要になります。
英語に自信がない場合でも、まずは日常的な表現からスピーキングの練習を始め、英語面接の対策をしておくことが大切です。外資系企業に強い転職エージェントに相談し、自分の強みを活かせる求人を紹介してもらうのも有効な方法です。
AIでの翻訳技術が発達しているが、ビジネス英語の需要は今後どうなる?
AI翻訳の進化によって、英語でのやり取りが以前よりも簡単になったのは事実です。会議のリアルタイム通訳や自動翻訳付きのチャットツールなど、企業現場でも翻訳技術の導入が進んでいます。これまで言語の壁がネックだった人材も、ビジネスの場に参入しやすくなっています。
しかし、英語ができる人材の価値は今後も変わらず高いと考えられています。理由としては、AI翻訳は文脈の解釈や微妙なニュアンスの把握が苦手であり、交渉や意見交換などの繊細な場面にはまだ対応が難しいからです。また、翻訳されるまでには時差があり、翻訳ツールに頼りきりでは、対等なコミュニケーションが成立しにくい場面もあるでしょう。
商談や会議の場では、自分の言葉で話すことで信頼感や説得力を持たせることができます。今後は、英語力とAI活用スキルを併せ持つ人材がより重宝されるようになると予想されます。
まとめ
転職のご相談はこちら
外資系企業では、業界や職種によって必要な英語力が異なりますが、TOEICで730点以上が必要な英語力の目安とされています。外資系に転職する際には自分の英語力に適した企業探しができるよう、外資系に強い転職エージェントに相談することがポイントです。
ロバート・ハーフは、外資系・日系グローバル企業への転職支援に特化した転職エージェンです。外資系企業への転職を検討されている方は、ぜひご利用ください。
■アドバイザー
安西 力哉 | ビジネスリレーションシップマネージャー
約5年間の投資銀行での実務経験を経て、金融領域に特化したリクルーターとしてキャリアを築き、現在はロバート・ハーフのストラテジックアカウントチームに所属。人材業界で7年以上の経験を有し、クライアントと社内チームの橋渡し役として、採用課題のヒアリングから最適な人材ソリューションの提案までを一貫して担っている。
人生の半分をカリフォルニア、半分を日本で過ごした経験から、日英のバイリンガルとして両文化を深く理解し、国内外のクライアントの多様なニーズに応える、きめ細やかなサービスを提供している。
日本語、英語、どちらでもお気軽にご連絡ください。