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データサイエンティストとは?仕事内容や年収、資格、将来性を解説

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データサイエンティストの求人 デジタル化が進み、あらゆるものがデータとして分析できるようになりました。データ分析から新しい価値を生み出すデータサイエンティストは、活躍する場面が増えています。 本記事では、データサイエンティストの仕事内容や年収、将来性などについて解説します。

データサイエンティストとは?

データサイエンティストとは、ビッグデータを分析し、その中から経営に役立つ価値のある情報を見つけ出す職種です。 ビッグデータとは、総務省の定義によると「事業に役立つ知見を導出するためのデータ」のことです。購入履歴などのウェブサイトデータ、SNSのプロフィールやコメントなどのソーシャルメディアデータ、販売管理に使われるオペレーションデータ、会員登録におけるカスタマーデータなどが含まれます。 キーワード解析だと、少数の人が多くのポジティブな発言をしても、多くの人が少しずつポジティブな発言しても同様の結果になり得ますが、ビッグデータの分析はより精密な結果を出せるのが特徴です。 ビッグデータの分析から売上向上を図る施策を提案したり、医療診断の支援をしたりすることもあります。 参考元:総務省|平成24年版 情報通信白書

データサイエンティストの歴史・背景

「データサイエンス」は統計学やコンピューターサイエンスなどを組み合わせてデータ分析する方法として、1960年代には存在していました。 「データサイエンス」という言葉が知られるようになったのは、2001年にウィリアム・S・クリーブランド氏の発表がきっかけです。「Data Science: An Action Plan for Expanding the Technical Areas of the Field of Statistics」と、データサイエンスを統計学の領域を広げるためのものとして位置づけました。 2008年ごろになると、統計学やコンピュータサイエンス、ビジネス知識などを兼ね備えた「データサイエンティスト」という役割が生まれ、インターネットやモバイルデバイスの普及が活発になった2010年ごろには、「ビッグデータ」という用語が誕生します。 データサイエンティストは現在では多くの産業で欠かせない存在です。AIや機械学習の進化に伴い、今後も需要の高い職種といえるでしょう。

データサイエンティストの需要と将来性

AI、IoT、5Gなどの技術の普及に伴い、データを活用する機会が増え、データサイエンティストの需要は高まっています。デジタルビジネスを支援する会社「IDC」によれば、2022~2027年の国内ビッグデータ/アナリティクス市場支出額の年平均成長率は14.3%で、2027年に3兆541億円に達すると予測されています。 国内での需要が高まる背景には、高齢化による深刻なIT人材不足もあります。経済産業省の発表によれば、2030年時点で最高約80万人ものIT人材不足が生じるとのことです。 データサイエンティストは、将来的にAIに代用される仕事だと懸念されています。計算処理など、一部の作業はAIに取り換えられますが、最終的な部分は人が必要です。データを基にどう改善すればいいか提案できる人は、これまでと変わらず成果を上げられるでしょう。 この状況に対して、ロバート・ハーフ・ジャパンのテクノロジー部門アソシエイトディレクターのビクトリア・リョウさんは、以下のようにコメントしています。 「国内におけるデータサイエンティストの人材不足の主な要因は、社内で専門知識や技術を開発し、人材育成するのではなく、業務をアウトソーシングしている場合も多いことです。しかし、経営方針に応じた複雑で柔軟な分析が求められるにつれ、社内の機能構築を強化する企業が増えてきており、データサイエンティストの需要は高まり続けています。」 参考元:IDC Worldwide Big Data and Analytics Spending Guide経済産業省- IT人材育成の状況

データサイエンティストと混同されやすい職種の違い

データサイエンティストと混同されやすい職種に、データアナリストやデータエンジニアなどがあります。それぞれの違いについて見ていきましょう。

データアナリストとの違い

データアナリストもデータサイエンティストも、情報を収集して分析するという点は同じです。違いは、データアナリストはデータの活用方法を顧客企業に提示することに重きを置いており、データサイエンティストは情報の収集・分析以外に予測モデルの構築も行うことです。 そのため、データサイエンティストはより高度なITスキルが求められます。データアナリストが、エクセル・SQL・Power BIなどを使うのに対し、データサイエンティストはSQLの他、R・Spark・機械学習なども使いこなすスキルが必要です。

データエンジニアとの違い

データエンジニアは、データの収集・保存・処理などが主な仕事です。データサイエンティストが使うデータを、分析しやすいよう整備するのが役割です。データの形式をそろえたり、グラフにして可視化したりします。 データエンジニアの役割を兼任するデータサイエンティストも少なくありません。

AIエンジニアとの違い

AIエンジニアは、AI技術の設計・開発・実装を担当します。AIを動かすシステムやアルゴリズムを構築するのが役割です。 データサイエンティストは、AI技術を使って分析することはありますが、AI自体を開発することはありません。データ分析で得た予測モデルから、企業の課題解決策を講じるのが役割です。

データサイエンティストの仕事内容

データサイエンティストの仕事内容は、大きく分けると6つにわかれます。それぞれについて見ていきましょう。

課題の抽出・仮説考察

まずはビジネスやプロダクトの課題を洗い出し、課題解決に向けて仮説を考察します。例えば、「ポテトチップスの売上が落ち込んでいる」という課題があるとします。そこで、「ビールとポテトチップスを一緒に購入する男性を多く見かけるため、ビール売り場にポテトチップスをおけば売上が上がるのではないか」というような仮説を立てます。このような仮説に対して、データを通じて検証する方法を計画します。

データの収集・クレンジング

仮説を検証するために、関連するデータを社内外から収集します。POSデータやWebサイトの購入データを活用したり、調査会社に依頼したり、市場調査を行ったりするなど、方法はさまざまです。収集したデータはすぐに使えるものばかりではないため、必要のないデータや異常値を排除するなど、クレンジング(前処理)が必要です。

データの分析

クレンジングしたデータから隠された傾向やパターンを見つけ出します。グラフや図表などに可視化したり統計学を用いたりすることで、パターンを認識しやすくなります。より精密な分析をする場合は、アルゴリズムやデータモデルを作成するのも方法の一つです。

レポート作成・報告

分析結果をもとに、仮説を検証します。仮説が正しければレポートにまとめ、関係者にプレゼンテーションをします。専門用語を調節し、相手にわかりやすく伝えることがポイントです。仮説が当てはまらないようであれば、仮説の立案に戻ります。

データサイエンティストの年収

エンジニア職の給与

年収ガイドを見る ロバート・ハーフの自社データでは、データサイエンティストの年収は750万〜1,350万円です。経験やスキルが上がるごとに、年収も上がります。 以下に関連職種の平均年収もご紹介します。 また給与水準や採用市場に関する最新動向や、転職情報に役立つ情報をまとめた「年収ガイド」もぜひ参考にしてください。

職種

経験値が浅い場合

平均的な経験値の場合

優れた経験値がある場合

データエンジニア/アーキテクト

700万円

900万円

1,200万円

データアナリスト/コンサルタント

750万円

1,050万円

1,350万円

データサイエンスマネージャー

1,050万円

1,350万円

1,550万円

最高データ責任者(CDO)/アナリティクス責任者

1,400万円

2,250万円

3,000万円

データサイエンティストが活躍する分野・業界

データサイエンティストが活躍する分野・業界はさまざまであり、以下のような業界があります。 IT・Web業界:レコメンデーションシステムやユーザー行動分析によるUXの向上 金融業界:信用スコアリングや不正取引検出 医療・ヘルスケア業界:新薬開発の効率化や公衆衛生データの分析 マーケティング・広告業界:顧客セグメンテーションや広告効果の測定 小売業界:販売トレンドの分析やマーケティング戦略の立案 製造業界:画像分析などによる品質チェックや生産時間の短縮

データサイエンティストの求人例

データサイエンティストの求人 データサイエンティストの具体的な求人例を紹介します。求人例の詳しい内容については、「データサイエンティストの求人」こちらを参考にしてください。

職種

リードデータサイエンティスト

想定年収

1,200万~1,400万円

職務内容

ビジネスステークホルダーと連携し、データ駆動型ソリューションを導出。

データ分析プロジェクトの計画・実行・監督。

従来からある機械学習モデルや分析プロジェクトの開発・展開・管理。

SQLやPythonなどを用いたデータモデルと分析の開発。

新技術とビジネスニーズに基づく新しいソリューションの提案。

応募資格

 1. 5年以上の分析経験とビジネス成果を出した実績。

 

 2. データサイエンスチームでリーダーシップを発揮した経験。

 

 3. 機械学習技術とPython、SQLのプログラミングスキル。

 

 4. Power BIなどのデータ可視化ツールとクラウドプラットフォーム(Azure)の使用経験。

 

 5. 優れた対人スキルと複雑な情報を簡潔に伝えるコミュニケーション能力、流暢に話せる日本語能力

勤務地

東京都内

データサイエンティストに必要なスキル・知識

データサイエンティストに必要なスキル・知識について見ていきましょう。

数学・統計学の知識と応用力

データサイエンティストは、データを正しく理解し、読み解くために数学や統計学の知識が必要です。AI・機械学習のデータ分析の基礎を理解しておくと、ツールに限定されない分析力が身につきます。確率論、線形代数、微分積分の知識は、大学の理学部の他、書籍やオンライン教材などで独学で学ぶことも可能です。

AI・機械学習の知識

大量のデータを処理する際に、AIや機械学習の知識が求められます。データサイエンティストはAIの開発はしませんが、AIや機械学習のシステムは分析に利用します。ツールを効率的に使いこなすために必要とされる知識です。

データベースに関する知識

データはデータベースに保存されているため、データベースの運用や保守の知識も身につけておきましょう。とくにリレーショナルデータベースマネジメントシステム(RDBMS)やデータベース言語のSQLは、世界でも多く使われています。

プログラミングスキル

データ分析ではAI・機械学習を利用するため、Python・R・SASといったプログラミングスキルが必要です。Pythonはコードがわかりやすいため独学でも習得でき、学習サイトや書籍も充実しています。

ビジネススキル (コミュニケーションスキル、論理的思考、課題設定、レポートスキル)

データサイエンティストの最終目的は、データを分析することではありません。分析した結果から、課題解決を提案することです。説得力を持って顧客に解決案を出すには、課題を明確にし、論理的な説明が欠かせません。わかりやすく伝えるコミュニケーションスキルやレポートスキルも生かされるでしょう。

データサイエンティストの仕事に役立つ資格

データサイエンティストの仕事に役立つ資格を紹介します。

データサイエンティスト検定™ (DS検定®)

データサイエンティスト検定™ (DS検定®)は、一般社団法人データサイエンティスト協会が提供している検定です。統計学などのデータサイエンス力、データを運用できるデータエンジニア力、ビジネス課題を解決できるビジネス力が問われます。 レベルは上から「シニア データサイエンティスト」「フル データサイエンティスト」「アソシエート データサイエンティスト」「アシスタント データサイエンティスト」の4つにわかれています。 データサイエンティストを目指す人は、「アシスタント データサイエンティスト」から検定をうけましょう。ホームページには、模擬問題もありますので、挑戦してみてください。 引用元:一般社団法人データサイエンティスト協会

スキルレベル

目安

対応できる課題

Senior Data Scientist

シニア データサイエンティスト

★★★★

業界を代表するレベル

・産業領域全体

・複合的な事業全体

Full Data Scientist

フルデータ サイエンティスト

★★★

棟梁レベル

・対象組織全体

Associate Data Scientist

アソシエート データサイエンティスト

★★

独り立ちレベル

・担当プロジェクト全体

・担当サービス全体

Assistant Data Scientist

アシスタント データサイエンティスト

見習いレベル

・プロジェクトの担当テーマ

統計検定®

統計検定®は、一般財団法人統計質保証推進協会が提供している検定です。統計に関する知識や活用力を評価します。検定種別は全部で10種類ありますが、その中でもとくにデータサイエンティストに関連のある3つを紹介します。

検定種別

試験内容

統計検定 データサイエンス基礎(DS基礎)

  • データマネジメント
  • データセットマネジメント
  • 質的データの分析
  • 量的データの分析
  • 記述統計的手法
  • 推測統計的手法
  • クロス集計分析
  • 相関・回帰分析など

統計検定 データサイエンス発展(DS発展)

  • AI利活用
  • データリテラシー
  • 数理基礎
  • アルゴリズム基礎
  • データ構造とプログラミング基礎
  • 確率と確率分布
  • データ活用実践など

統計検定 データサイエンスエキスパート(DSエキスパート)

  • 統計基礎
  • 数学基礎
  • 計算基礎
  • モデリング・AIと評価

G検定・E資格

G検定E資格は、どちらも一般社団法人日本ディープラーニング協会(JDLA)が提供している検定・資格です。 G検定では、機械学習の一つであるディープラーニングやAIについての知識を体系的に取得できます。AIに関する法律や倫理的側面からも出題されます。 E資格はディープラーニングの実装能力や知識を認定するもので、G検定よりもAIエンジニア向けの内容となっています。G検定は誰でも受験できますが、E資格は「JDLA認定プログラムを試験日の過去2年以内に修了していること」が条件です。JDLA認定プログラムにはさまざまな講座があり、スキルを磨くのに適しています。

データベーススペシャリスト試験

データベーススペシャリスト試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が提供している試験です。情報システムの企画・要件定義・開発・運用・保守に関する知識力や技術力を認定します。難易度の高い試験となっていますので、キャリアアップを目指す人におすすめです。

未経験からデータサイエンティストになるには?

未経験からデータサイエンティストになるのは容易ではありませんが、経験や知識を積み重ねていけば、可能性はあります。未経験からデータサイエンティストになるにはどうすればいいか、見ていきましょう。

専門の学校で勉強する

データサイエンティストに必要な知識を学べる大学や、専門学校で勉強する方法です。専門家から直接学べるため、効率よく知識や技術を取得できます。就職時の選考でも有利に働くでしょう。

オンラインで勉強する

オンラインスクールなどを利用して学ぶ方法もあります。オンラインであれば、時間や場所にとらわれずに学べるため、自分のライフスタイルに合わせて学ぶことが可能です。とくに、仕事や日常生活が忙しい人は、隙間時間を活用しながら学べます。

他職種で経験を積んでキャリアチェンジする

職種未経験からデータサイエンティストになるのは、簡単ではありません。そのため、他職種で経験や実務を積んでからキャリアチェンジする方法がおすすめです。例えば、データエンジニアや開発エンジニア、データアナリスト、コンサルタントなどから目指すといいでしょう。

データサイエンティストのキャリアパス

データサイエンティストのキャリアパスは、さまざまです。 ITスキルや統計スキルを活かし、データベースエンジニア・AIエンジニアへのキャリアパスがあります。ビジネススキルを活かすなら、データサイエンスリーダー・ビジネスアナリスト・コンサルタントなどを目指すことも可能です。 また、フリーランスとして独立することも一つの手です。データサイエンティストは、需要のある職種なので、幅広いキャリアパスを選択できます。

データサイエンティストの仕事の魅力・やりがい

データサイエンティストのやりがいは、データから新たな価値を生み出せることです。データから社会や顧客の傾向をつかみ、課題解決や売上向上に貢献できたときは、仕事の成果を実感できます。 データサイエンティストは、IT業界だけでなく多様な業界で活躍できる点も魅力の一つです。金融、マーケティング、製造業など、自分の興味のある業界で知識や技術を磨けます。

データサイエンティストの仕事の大変さ・厳しさ

データサイエンティストは、統計学・機械学習・プログラミングなど求められるスキルが多岐にわたります。またこれらの分野は成長速度が速く、常に新しい技術を取得しなければなりません。 また、データの収集や前処理は、地道で時間のかかる作業です。コツコツと続けられる忍耐力も求められます。

データサイエンティストによくある質問

データサイエンティストによくある質問を見ていきましょう。

データサイエンティストとは何をする人ですか?

データサイエンティストは、データを活用して新たなビジネス価値を生み出す人のことです。多様なデータの中から必要なデータを洗い出し、分析結果をもとに企業の意思決定に貢献します。

データサイエンティストに向いている人の特徴は?

データサイエンティストに向いている人の特徴は、以下の通りです。 筋道を立てながら作業できる 常に学び続ける姿勢がある 数字やデータ、分析が好きな人 データサイエンティストは、データ分析から結果に至るまで論理的思考力が必要です。なぜこの結果が出たのか、この結果から何がわかるのかなど、筋道を立てて説明できる人に向いています。また、数字やデータを多く扱うため、統計や分析に興味がある人におすすめです。

データサイエンティストは将来的になくなる?

データサイエンティストが将来、完全になくなる可能性はあまりありません。AIの発展や自動化により業務の一部はなくなる可能性がありますが、データ分析から課題を見つけ出すのは人の判断力が必要なため、将来的になくなる可能性は低いです。

まとめ

レジュメを提出して、相談する ビジネスアナリストは、将来的にも需要のある職種です。DXの推進にともない、日本でも注目される頻度が高くなっています。ビジネスアナリストとして活躍するには、コミュニケーションスキルやデータ分析スキルが必要です。 ECBAやCCBAなどの資格取得を目指し、知識や経験を身につけていきましょう。ビジネスアナリストの求人は、外資系企業や大手企業によく見られます。 ロバート・ハーフでは、外資系・日系グローバル企業への転職を支援しています。IT関連など専門性の高い仕事をお探しなら、ぜひご利用ください。